住宅や家具の素材として使われ、 DIYでも基本となるのが木材です
ひと口に木材といっても、高価な無垢材から規格品の2×4(ツーバイフォー) 材、安価な合板や集成材などさまざまな種類があります
木材の基本とそれぞれの特徴を理解して、木材を選びましょう。
木材の種類と特徴
無垢材
1本の木から作られた木材で、 天然のものなので、 1枚ごとに木目や色合いが異なります
また、香り、ぬくもりなど無垢材ならではの味わいが大きな魅力です
大きく分けるとスギやヒノキなどに代表される針葉樹と、ケヤキやキリなどの広葉樹があります
材質がやわらかくて軽く、加工しやすいのは針葉樹です
板目 ( いため) と柾目 (まさめ)
木の断面を見て年輪に対してほぼ直角に取った木材を柾目
年輪に接するようにとった木材を板目と呼びます
一般的に柾目は板目に比べ反りや割れが少ないです
上が板目で下が柾目です
※木材の表面を見るとわかりやすいかと思います
板目は、木目が年輪みたいな模様が特徴です
柾目は、まっすぐな模様が特徴です
国産材と外来輸入材
よく使われる国産材はスギ、ヒノキです
角材や板材などいろいろなサイズが揃っています
輸入材の多くはスプルース、パイン、ファーを総称したSPF材と呼ばれ、 インチサイズに合わせた2×4(ツーバイフォー) 規格材となっています。
木材の各部の名称
樹皮に近いほうを木表、樹の中心側を木裏、 樹の軸に対して垂直に切った断面を木口、
その側面を木端と言います
木表と木裏の見分け方は、 木口に見える同心円状の年輪から判断します
①木口 (こぐち)
②木表 (きおもて)
③木端 (こば)
④木裏 (きうら)
集成材
無垢の角材や板材を複数並べて、 接着剤などで貼り合わせて加工した木材です
基本的には同じ樹種で組み合わせ、節や割れ部分を取り除きバランスよく組み合わせているため、 均一な材質で強度もあります。
天板に使える大きなサイズがあり、無垢材よりも価格が安いことも魅力です
集成材を使用して作成した際の記事です
ツーバイ材
アメリカの住宅建築で使われている規格材です
インチサイズが基本となっているため2×4(ツーバイフォー) 材と呼ばれています
木肌はなめらかに加工され、角が面取りされているものが多く、 カットやネジ打ちなどの加工がしやすいのでDIYでは人気の木材です
おもな規格材のサイズ
※加工する際に表面を削るため実際のサイズがインチ寸法とは異なります
名称 | 木口サイズ【㎜】 |
2×2材 (ツーバイツー) | 38×38 |
2×4材 (ツーバイフォー) | 38×89 |
2×6材 (ツーバイシックス) | 38×140 |
1×4材 (ワンバイフォー) | 19×89 |
1×6材 (ワンバイシックス) | 19×140 |
1×8材 (ワンバイエイト) | 19×180 |
1×10材 (ワンバイテン) | 19×235 |
合板
薄い板を何枚も重ねて接着剤で貼り合わせたものです
木目の方向を交互に貼り合わせるため、板の面に強度があり、反りや割れがありません
厚みは集成材よりも薄いものが多く、木口にはネジがききません
ベニヤ
合板を作るための単板をベニヤといい、厚みが薄いものです。
プリント合板
合板の表面が木目調やいろいろなカラーで仕上がっているもので、印刷した紙やビニールシートを合板の上に貼っています
シナ合板
合板の表面にシナの単板を貼ったものです 肌目が細かく白いので塗装にも向いています
木質ボード
木材を繊維状にしてから成形したもので、表面がなめらかなため棚板や家具などに使われます
曲線加工がしやすく、切断面にバリが少ない特徴があります
ただし、 接合にはクギ・ネジがききにくいので、通常はナットを使います
※木質ボードで代表なのはMDF (エムディーエフ) 板と呼ばれる素材です
MDF材を使用して作成した際の記事です
※こちらで固定した際は、木工ボンド+クギで固定しています
木質纖維板
木材を細かい木片にしてから成形したもので、
その表面に木片が緻密に組み合わされてるのがよく見えます
表面が硬く、 DIYではこのまま壁材や天板としてよく使われています
木質繊維板で代表的なのはOSB (オーエスビー) 板と呼ばれている素材です
OSB材を使用して作成した際の記事です
石膏ボード
石膏を板状に成形し、その上に特殊な紙を貼ったものです
耐火性に優れているため住宅の壁や天井の下地として使われています
ホルムアルデヒドを吸着分解する機能を持った石膏ボードも登場しています
おもな加工材
無垢材や集成材をさまざまな形に加工した木材があります
DIYで木工作品を作るときなどは、この加工材を上手に組み合わせることで、 作業の手間が省け、デザインもいろいろアレンジすることができます。
棚材
棚を作るための柱材で、溝に棚板をはさみ込んで使います
枠材
表面にいろいろな模様が加工されたモール材や、木工作品の木口を仕上げるために使うL型 U型 H型 などがあります
枠材を使用して作成した際の記事です
焼きスギ
スギ板の表面をバーナーなどで焼いて木目を活かしたもので、表面を炭化させることで耐候性・耐久性が増します
角棒・丸棒など
木材を丸や三角、四角などに加工したもので、いろいろなサイズがあります
木材を選ぶ際のポイント
まっすぐな材を選ぶ
特に無垢材で長いサイズの場合は、反りのないまっすぐなものを選んでください
できるだけ乾燥した材を選ぶ
乾燥が不十分な場合は、日数がたつと反りが出る場合があります
割れやキズがないか確認する
無垢材の場合は、 表面に割れやキズがないか確認して選んでください
節や芯がある材は避ける
節の周りが黒くなっているものは死に節(しぶし) と呼ばれ、節が抜け落ちてしまうので、 注意しましょう
まとめ
Amazonのリンクを入っておりますが、実際目で見て、自分で選んだ方がいいと思います
木材表面の模様など様々ありますので、自分がこれだと思った木材を選ぶと良いと思います
- KD材 人工乾燥材
専用の釜に入れ、短期間で人工的に乾燥させて、木材の反りや曲がりが少ないメリットがあります。ただし、人工乾燥は木の含水率を下げる代わりに、木の耐久性にかかわる脂身まで失ってしまいますがDIYで使用するのであれば十分です ホームセンターではKD材が売られていることが多いです
- AD材 天然乾燥材
天日干しで乾燥させるため、KD材に比べて反りや曲がりが発生しやすいですが、ほどよく木の脂身が保たれるため、耐久性があります
- グリーン材 未乾燥材
生木のままの未乾燥の木材のことです。
木材として使用するためには乾燥させる必要があるため、DIYで作る家具などに使用されることはほとんどありません。
※ホームセンターで売っている野地板はグリーン材が多く、天日干しをする必要があります
木材の選ぶ際の注意点を参考にして、木材を選んで見てください
最後まで読んでいただきありがとうございました
これからDIYを始める方や、DIYをしていても木材の種類などをよくわからない方に読んで頂けると嬉しいです
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